ゴールデン☆キャット

「美月ちゃ〜ん! 帰ろう!!」



教室の入り口から桐生君のお母さんを呼んだのは、三年生の阿久津(あくつ)先輩だった。


生徒会の綾瀬(あやせ)先輩も一緒にいる。



「どっか行くの?」

「みんなで買い物行くけど、尊も来る?」

「いい。 女の買い物なげーし。」

「あっそ。 それじゃ帰るわね。 変な事しないで帰って来なさいよ。」

「あーはいはい。」

「豊、うちのバカ息子頼んだわね。」

「オッケー。」



桐生君のお母さんは阿久津先輩たちと教室を出て行った。


桐生君ってお母さん似なんだなー。



「みこママ、チョー綺麗だね!!」

「よく分かんねー。」

「美月さんって昔から変わんねーよな。」

「そーかぁ? 鏡見ながら歳取ったって落ち込んでんぞ。」