ゴールデン☆キャット

「みこのお姉さんですかぁ?」



私が気になっている事を笹野さんが聞いてくれた。



「は? 冗談だろ? どこをどーみたら姉ちゃんに見えんだよ。 ただのクソば__いってーな!」

「お母様に向かってクソ婆とか言っていいわけ?」

「すみませんでしたー。」



頬っぺたをムニっと掴まれた桐生君の『すみませんでしたー。』は棒読みで全く感情が籠ってなかった。


その様子が可笑しくてつい「ぷっ。」っと笑ってしまった。


すると桐生君のお母さんと目が合った。


ヤバ……。



「尊のイビキとか煩かったら遠慮せずぶん殴っていいからね。」

「は、はい。」

「え? 俺イビキかいてる?」

「今のところ大丈夫……。」



お昼休みは普通に話してるのに、教室の中では初めて話しかけられて緊張した。