ゴールデン☆キャット

顔を手で覆っても隙間から涙が零れる。


苦しい。


前は一緒に居られるだけでいいって思ってたのに、今はそれだけじゃ足りない。


どんどん欲張りになってる。


もっと特別扱いしてほしいって思ってる。


尊……尊……。



「みこ、と__っ……。」

「呼んだ?」



前から突然抱きしめられてドキッとした。


耳元で聞こえた声にゾクッとした。



「教室にいねーし、豊からはお前が変な顔して教室出てったって言われるし……一人で何泣いてんだよ。」

「……泣いてない。」

「んじゃ顔見せろ。」

「……やだ。」