ゴールデン☆キャット

授業が終わり先生が教室から出て行くと、それぞれが保護者と話し始めた。


この人のお母さんこんな顔してんだーとか、似た者親子だーとか思いながら周りを見ていると面白い。



「やっほー美月さん!」

「授業聞かないでスマホばっかりいじって何してんのよ。」

「あはは、寝てるよりマシっしょ?」

「まー確かにね。」



『美月さん』って呼んでるって事は相浦君の保護者じゃないのかな?


それにしても近くで見ても綺麗な人だ。


美月さんと呼ばれた女性は桐生君の傍に立つと、手に持っているスマホを振り下ろした。



「いってーな!!! って、は!? 何してんだよ!?」

「それはこっちの台詞なんだけど? 保護者が見に来てる時くらい頑張って起きてられないわけ? そもそも教科書とノートすら出してないってどういう事よ。」

「あ……そーいや今日授業参観じゃん。 忘れてた。」



桐生君の保護者?


お姉さんとお母さんどっちだろ……気になるけど聞けない。