降り積もる、雪。

………これから、どうしよう?

答えを求めて視線を上にあげてみる。

この世界の空は不思議だった。

同心円状に、澄んだ青空と、夜の宇宙の空が、計ったように交互に、どこまでも広がっている。そんな空からこんなふうに雪まで降ってくるなんて、不思議も不思議である。

「…………」

これからの行動を決めあぐねて、手のひらで、雪を受け止めてみた。

ほのかに光る雪。

セレイアの手のひらに落ちた雪は、彼女の体温でも、溶ける様子がない。

(溶けない雪)

では、積もり続けたら、どうなるのだろう?

ぼんやりとそう思って、ふと、我に返った。

そんなことを考えている場合ではない。

「このままじゃ私、天上界で迷子だわ」

ここでじっとしていても仕方がない。

とりあえず、動こう。

セレイアはさくさくと雪を踏みしめて、歩き出した。

とりあえず、ディセル達が去っていったらしき方向に。