すぐさま、水の準神たちがわらわらと彼らを出迎えてくれた。

彼らは皆海のような青色の髪と、水色の瞳を持っていた。

サラマスが要件を告げると、すぐさま三人は小舟に乗せられ、城の奥へと案内されることになった。

ボリスは興味津々で、思わずきょろきょろとしてしまった。

だって、神々の住まいを直接見る機会なんて、滅多にあるものではないのだから仕方がない。

しかも、ここに使われている大理石は人間界のものと少し違う気がする。光がなくても、きらきらと光を放っているように見えるのだ。いったい、どんな成分を含んでいるのだろう。

(研究したい………)

ボリスが思わずそんなことを考えていると、表情から考えを読まれたのか、シルフェにくすくすと笑われた。

案内人に次いで、小舟の先頭に乗っているサラマスはというと、そんなボリスを見て、

「妙なこと考えるなよ。なんかやらかしたら、追い返すからな」

としかめっつらで忠告してきた。

けれどそんな忠告ひとつで、好奇心はおさえられるものではない。