理の塔の最上階は、先端がとがり、頂に丸く青い宝玉を戴いた尖塔のようになっていた。

魔法陣のようなものが描かれた、巨大な銀の扉が一行の目の前に立ちはだかる。

セレイアもディセルも、息が切れていた。

「ここが…理の塔の最上階………」

原初の運命の神が訪れて以来、誰も訪れていない前人未到の地だ。

ここで、正式な天上界の住人を決めることも、ディセルの失われた記憶を完全に取り戻すことも、できるといわれている。ヴェインたちの狙いも、ここだ。

「………」

三人はしばし呆けたようになって扉を見つめていた。

最初に我に返ったのはセレイアだった。

「時間がないわ、行きましょう!」

セレイアは扉に近づき、とりあえず押してみる。

しかし、びくともしない。

押してダメならと、引っ張ってみたが、これもやはりだめだ。

「この扉、どうやって開けるの!?」