次の階は、想像を絶する広さを有していた。

外から見た感じの塔の幅を、明らかに超えている。

これも原初の世界であるところの不思議なのだろうか。

その広すぎる広間に広がっていたのは、大図書館だった。

壁と言う壁を本棚がぎっしりと埋め尽くし、そこに無数の本が詰まっている。

ざっと表題を見た感じ、知っている言語で書かれているものもあれば、見たこともないような言語で書かれているものもあるようだった。

いったい誰によって、どんな内容が書かれているのか気になる。

こんな時でなければ、一冊一冊手にとっては大興奮してしまいそうな、宝の山だと思う。

しかし今は、“こんな時”。

先を急ぐセレイアたちは、次の光を覚悟して身を硬くした。

しかし、光はただ立って待っているだけではやってくる気配がなかった。

セレイアは意を決して、本棚に近づいて行った。

“原初の神”、というタイトルの本を、そっと手に取って開いてみる。

ディセルも同様に、近くの本を開いたようだ。