ディセルと二人で助け合って。

サラマスやシルフェと出会って。

数々の困難を皆で乗り越えて。

セレイアがつかんだものは――――

「うん、見つけたわ。
私は自分の居たい場所をみつけた。それが旅の、答え」

ポックが「すごいじゃないか」と頬を紅潮させ、興奮気味に言った。

「おいらも似たようなもんだよ。
この理の塔への旅に、すべてを賭けてる。
この旅をやり抜けば、みんなに認めてもらえる気がしてる。
ひとまわりもふたまわりも大きくなって、自分に自信を持ちたいんだ」

セレイアはふっと微笑み、でも何も言わなかった。

へたな言葉じゃ、ポックの決意の美しさを損ねてしまう気がしたから。

(もう十分、自信を持っていいわよ)

心の中でだけそう呟いた。

そのあと他愛ない話をいくつかした後、急に眠くなったので、セレイアはテントに戻り、そのまま就寝した。