「落ち着いた?」 彼の言葉にゆっくり頷く私。 顔が似てるとはいえ、名前も学年も何も知らない人にここまで甘えてしまって我に帰ると本当に恥ずかしくなる。 「送ってく」 彼はそういって支度をし始めた。 「え…そんな悪いです」 「それ今更」 確かに今更だ。 彼が何を思ったか分からないけど、失礼なことをしたのにここまで優しくしてくれるなんて良い人。