「で、話って何?仕事の相談?それとも健康相談?まあそれならお酒なんか飲まないで病院行きなよとしか言えないけどさ」
自分の吐き出した言葉に受けた様子でケラケラと明るく笑いだす。嗚呼、そうだった。俺は底抜けに明るい彼女が好きで仕方なかったのだ。自分には持っていない向日葵のような明るさに惹かれていたんだ。どうして今の今まで忘れていたのだろうか。こんな大切なことを。けれども。
「…違うよ。ずっとはっきりさせなきゃと思ってたけど、ズルズル来ちゃって言えなかったことがあるの」
思い出したところでもう遅い、何もかも変えることは出来るはずもないけれど。
「時間が経ちすぎたけれど、俺たち別れようと思うんだ」


