「…これは?」 「わたしからの餞別です。お客様をイメージしてお作りしたオリジナルカクテルでございます。」 「ははは、そりゃどうも。有難く頂戴するよ。…オリジナルか、名前は決めたの?」 「そうですね…。ギムレットをベースにしてベリーで仕上げ甘酸っぱい作りになっておりますので….、〔Eternal Lovers〕辺りはどうでしょうか」 その言葉を聞き、思わずバーテンダーと目が合う。吹き出す笑いとそして漸く溢れ出す涙。感情がぐちゃぐちゃと混ざり合って肝心のカクテルの味がわからない。