「じゃあね、昴ちゃん。
わたしね、もう恋はしないよ、だって今もこれからもずっとずっと昴ちゃんだけが大好きだから。だからお別れ。
だってそれこそ永遠の愛でしょう?変化の仕様がないんだから。これで最後。」
そう言って固まる俺を後目に髪を撫で軽くくちづけを落とす。それは俺が紫依にしていた二人だけの合図。愛してるよ の合図。
満足気に微笑み、慣れた手つきで財布から金銭を取り出し空のグラスの横にとばされないように挟み込みバーテンダーに会釈してその場を立ち去る。
かつん かつんとした靴音と「ありがとうございました」のバーテンダーの声が響き渡る。


