「…….」
「永遠の愛ってさ、そこに結局は停滞して変わらないってことでしょ?そんなのありえないわよ。だって愛に到るまでに様々な変化をしているんだから。結局愛の行く末は単なる情か憎悪か無だと思うの。」
言い切った紫依の表情はどこか晴々としていて、先程まで見せていた困惑さはどこに消えていってしまったのだろうか。けれど陰のある表情が現れたとしても、もう紫依はきっと前を向き歩き出そうとしている。
「だからこれで良かったと思うの、わたし。
ここで終れば、それこそずっと綺麗な感情のままでいられるから。無感情になりたくないし腹が立ち過ぎて憎悪なんかしたくないもん」


