三回目のデート



「なっ、何すんのっ!?ちょっとっ……」


 チカラが強すぎて離せないー!

 もがいていると、一輝が顔を近づけた。

 それが恐ろしく感じて、背筋がゾクッとした。


「姉ちゃん……オレがしてやるよ」

「な、何を?」

「もちろん、ヘアアレンジをだよ……シシシ……」

「えっ!?ウソでしょ!?」


 うわ、なんて不敵な笑み。まさに、悪魔っ!

 さらにゾクゾクッとした。


「そんなに怯えんなよー。記念すべきデートなんだし、悪いようにはしねぇよ」

「それが怖いんだってばっ!」

「信用ねぇなぁ。大丈夫だってば!ホラ、洗面所に行くぞ!」

「いっ……いやぁっ!お父さん、お母さん、助けてぇーーっ!」


 三回目のデートなのに……一輝のオモチャにされたくなーい!