『じゃあ、後で姉ちゃんにかけ直させますんで……』
「あ……もういいよ、かけ直さなくて。この電話、なかったことにしてくれない?」
『え?いいんすか?』
「うん……明日にするから。それに一輝君。勝手に電話に出たなんて知られたら……映見、怒るだろ?映見のことを、いろいろ話しちゃったわけだし」
『……あは、それもそうっすね。後藤さん優しいー。オレ……惚れちゃいそうです』
「あはは、惚れられても困るけど」
俺も、一輝君から裏情報を聞いてしまったからな。これは知らないフリをして、映見に黙っておいた方がいいだろう。
誕生日は、明日訊こう。
『そんじゃあ、履歴から消させていただきますんで。
明日のデート、楽しんで下さい♪』
「ありがとう。じゃあね」
プッ……と、通話が切れた。


