『そんな姉がフラれたなんて、マジで謎っすよ。そいつの好みが、人並み外れていたんでしょうね~』
一輝君は、またケラケラと笑いだした。
……考えてみたら、映見がモテるというのは、わからなくもないことだった。
実は秋高のサッカー部員の中にも、映見のことを『イイ』って言ってたヤツ……何人かいた(密かに想っていた俺を含めて)。
『それなのに、誰一人つき合おうともしなくて……オレが『ちょっとぐらい付き合ってみたら?』ってあおっても、頑なに拒否し続けてました。よっぽど、初恋のことが傷となって残ってたんすね。
時折、切なそうな顔もしてたりして……見てるオレまで切なくなってきましたよ』
と、一輝君は、ホントに切なそうに言った。
『それが……去年。二学期の途中から、姉ちゃんがこう、輝いてきたというか……女としてさらに磨きがかかってきて……オレ、すぐにわかりましたもん。
これは恋をしているな~って』
「そう……なんだ……」
その時の映見の心境を考えると……胸がいっぱいになり、思わず泣きそうになってしまった。
映見も……その頃から、俺のことを心の奥から想い始めていたのか?


