三回目のデート



『そんな姉がフラれたなんて、マジで謎っすよ。そいつの好みが、人並み外れていたんでしょうね~』


 一輝君は、またケラケラと笑いだした。

 ……考えてみたら、映見がモテるというのは、わからなくもないことだった。

 実は秋高のサッカー部員の中にも、映見のことを『イイ』って言ってたヤツ……何人かいた(密かに想っていた俺を含めて)。


『それなのに、誰一人つき合おうともしなくて……オレが『ちょっとぐらい付き合ってみたら?』ってあおっても、頑なに拒否し続けてました。よっぽど、初恋のことが傷となって残ってたんすね。
 時折、切なそうな顔もしてたりして……見てるオレまで切なくなってきましたよ』


 と、一輝君は、ホントに切なそうに言った。


『それが……去年。二学期の途中から、姉ちゃんがこう、輝いてきたというか……女としてさらに磨きがかかってきて……オレ、すぐにわかりましたもん。
 これは恋をしているな~って』

「そう……なんだ……」


 その時の映見の心境を考えると……胸がいっぱいになり、思わず泣きそうになってしまった。

 映見も……その頃から、俺のことを心の奥から想い始めていたのか?