「……兄」 「なっ……なんだ?」 まだ何かいじってくるのかと、少し警戒をしたら、 「兄は今……幸せそうですね」 と、呟くように言った。 今度は、いじりじゃなさそうだ。 「……あぁ、そうだな。幸せだよ」 映見を思い浮かべながら言うと…… 「……本当に、良かったです」 「南琉……」 南琉の目が……潤んでる。