三回目のデート



 いいだけ笑った南琉は、そそくさと表情を真顔に戻し「……失礼しました」と、一礼をした。

 あぁしまったな。今の顔、カメラに納めておけば良かったー。死ぬほど恥ずかしい想いをしてまで見た笑顔だったのに……。


「兄……すみませんでした。
 本当は話しかけたかったのですが……あまりにも甘い雰囲気でしたので、お邪魔することが出来ませんでした」

「うっ……」


 妹よ。

 兄は、映見の弟クンのように邪魔してくれた方が、まだ良かったんだけどなぁ……うん。