三回目のデート



「ぷっ……アハハハハハッ!……
 兄、男の人なのに、女の子みたいな仕草して!変なのー!」


 ……久々に訊いた、甲高いアニメ声。

 久々に訊いた、普通のしゃべり方。

 手をそうっと離すと……

 南琉は真顔から……笑顔になって笑っていた。

 南琉は感情的になると、声も顔もしゃべり方も抑えるのを忘れて、喜怒哀楽がハッキリと出る。

 今が……まさにそれ。

 しかも南琉の笑った顔は、映見に負けず劣らず、壮絶に可愛い。

 それを見せつけられたら、怒れないに決まってるだろ~!

 ズルすぎる。この妹……。