「私は……背後から覗き込んだだけです」 ……背後? 「えっ……それはいつ?」 「さっきです」 「さっき?」 さっきスマホの画像を見たのは、電話を切った後だ。 これは……まさかまさかの? 「えーっとぉ……南琉ちゃん?」 「はい」 「君は一体……いつから兄の後ろにいたのかなぁ?」 俺は出来るだけ笑顔を心掛けて、小さいコに話しかけるような口調で訊いた。 しかし……若干、顔が引きつる。