三回目のデート



「黒くて長い髪が美しくて、笑顔がとても素敵で。『兄と並んでいる姿』も、とても美しく輝いています。
 しかも、将来の夢は絵本作家。映見さんは、まさに大和撫子(やまとなでしこ)です。
 私は、ますます憧れてしまいます」


 南琉は相変わらずの真顔のまま、遠くの方を見ながら言った。これは、ウットリしてるんだなー……

 って!違うっ!今はそこじゃない!


「なっ、南琉ぅ?どうして映見の顔を知ってるのかな~?どこかで見たのかい?」


 動揺する気持ちを抑えて、南琉に訊いてみた。

 今ので、心当たりがある。

 南琉がどうやって映見の顔を知ったのか……。