「黒くて長い髪が美しくて、笑顔がとても素敵で。『兄と並んでいる姿』も、とても美しく輝いています。
しかも、将来の夢は絵本作家。映見さんは、まさに大和撫子(やまとなでしこ)です。
私は、ますます憧れてしまいます」
南琉は相変わらずの真顔のまま、遠くの方を見ながら言った。これは、ウットリしてるんだなー……
って!違うっ!今はそこじゃない!
「なっ、南琉ぅ?どうして映見の顔を知ってるのかな~?どこかで見たのかい?」
動揺する気持ちを抑えて、南琉に訊いてみた。
今ので、心当たりがある。
南琉がどうやって映見の顔を知ったのか……。


