三回目のデート



 真剣に式を解く南琉を、まじまじと見てみる。

 黒髪のセンター別け。頬まである前髪を顔のサイドに垂らし、肩まである後ろ髪を耳にかけている。

 父さんに似て大きな目をしていて、まるでお人形みたいだ。

 我が妹ながら……愛らしい顔してるよなぁ。


「……兄。お顔が緩んでいますよ」

「えっ?」


 いつの間にか俺を見ていた南琉に言われて、ハッとした。

 いかんいかん。兄としたことが。つい、妹にデレデレしてしまった。