「じゃあオレ、先に風呂入るから」
「はい……どうぞ」
疲れたから早く行って……。
「……そうだ、姉ちゃん」
「ん?」
「コレ……持ってく?」
と、一輝が何かを指でつまんで見せてきた。
んー?
よーく見ると、それは……
小さな正方形の袋に、くっきりと円が浮き出ている物……って、えっ!?
こ、これはっ……
「~~~~っ!!いらないっ!!一輝のバカッ!!」
それが何かと知ったと同時に、枕を思いきり投げつけた!
「ハハハッ、わりぃわりぃ!後藤さんがちゃんと用意してるよな、きっと!」
「ちょ、そういうことじゃなくてっ!!
もーうっ!!いいから早く入ってきてよーっ!!」
今度はクッションを投げつけた。
「ハハハッ、じゃ~ね~♪」
バタン……と、ドアが閉まったと同時に、ドッと疲れが出た。


