三回目のデート



「じゃあオレ、先に風呂入るから」

「はい……どうぞ」


 疲れたから早く行って……。


「……そうだ、姉ちゃん」

「ん?」

「コレ……持ってく?」


 と、一輝が何かを指でつまんで見せてきた。

 んー?

 よーく見ると、それは……

 小さな正方形の袋に、くっきりと円が浮き出ている物……って、えっ!?

 こ、これはっ……


「~~~~っ!!いらないっ!!一輝のバカッ!!」


 それが何かと知ったと同時に、枕を思いきり投げつけた!


「ハハハッ、わりぃわりぃ!後藤さんがちゃんと用意してるよな、きっと!」

「ちょ、そういうことじゃなくてっ!!
 もーうっ!!いいから早く入ってきてよーっ!!」


 今度はクッションを投げつけた。


「ハハハッ、じゃ~ね~♪」


 バタン……と、ドアが閉まったと同時に、ドッと疲れが出た。