三回目のデート



「……な、映見。お願いがあるんだけど」


 ふと、崇が急に改まった様子で言ってきた。


「え?お願いって?」

「このスケッチブックをさ、広げたまま……こうして、一緒に持ってくれる?」


 と言って、崇はスケッチブックを顔の高さまで上げた。


「え……こう?」

「そう」


 言われるがままに、一緒にスケッチブックを持った。

 わりと大きいから、私と崇の顔が全部隠れた状態に。

 これじゃあ広場が見えないけど……