絵本を書いたスケッチブックを手提げにしまい、肩にかけた。 「花ちゃん、ホラ。行くよ」 ……やっぱり起きないかー……しょうがない。 「よいしょっと……」 花ちゃんをおんぶした。 うっ……六才児でも、結構重い。 やっぱり家まで無理かもー。 ポケットからコインケースを取り出して、中身と相談してみた。 ……これなら、バスに乗れる。 公園のそばにバス停があったはず。そこから家の近くまで乗っていこう。