三回目のデート



「……無理もないかぁ。お昼寝してないもんねぇ……」


 おんぶ……決定かぁ。

 しかも私、制服だし。こんなことなら、動きやすい格好に着替えてくれば良かった。

 動きやすい格好といえば……

 隣のベンチにいた……ジャージの王子様。

 いつの間にか、いなくなってる。

 もしかして……読書の邪魔だったかな。真剣に読んでたみたいだし。

 しかも、私が書いたオリジナルの絵本だから……聞き苦しかったとか?

 自分で言うのも何だけど……結構自信作なんだけどなぁ。

 まぁ……いいかぁ。知らない人だし。

 知らない人だけど……勝手に『ジャージの王子様』ってあだ名つけて、密かに笑っちゃいました。

 いろいろと……ごめんなさい。