「……無理もないかぁ。お昼寝してないもんねぇ……」
おんぶ……決定かぁ。
しかも私、制服だし。こんなことなら、動きやすい格好に着替えてくれば良かった。
動きやすい格好といえば……
隣のベンチにいた……ジャージの王子様。
いつの間にか、いなくなってる。
もしかして……読書の邪魔だったかな。真剣に読んでたみたいだし。
しかも、私が書いたオリジナルの絵本だから……聞き苦しかったとか?
自分で言うのも何だけど……結構自信作なんだけどなぁ。
まぁ……いいかぁ。知らない人だし。
知らない人だけど……勝手に『ジャージの王子様』ってあだ名つけて、密かに笑っちゃいました。
いろいろと……ごめんなさい。


