三回目のデート



「映見、大丈夫?」

「あ……はい」


 ボール、誰にもぶつからなくて良かった。


「ごめんな、驚かせて」

「いえ……あ、あの……」


 この状況を説明したいのに、うまく言葉が出てこない。

 私がモゴモゴしていると、先輩は「ところでさ……どうだった?」と普通に訊いてきた。

「……どうだったって、何がですか?」


 何のことかわからず聞き返すと、先輩がみんなに聞こえないように、コッソリと……


「ボールさ、誰にも当たらなかったの、すごくない?映見とアイツの間、わりと狭かったのに」

「……え?」

「俺なりの守り方だったんだけど……また間違ってた?なんて」


 と、ニッコリと微笑んだ。


「……あ」


 違う方向に蹴っちゃったわけじゃなくて……わざと狙ったの?

 私を……助けるため?

 先輩……この状況のこと、気づいてくれてたんだ。


 先輩は、やっぱり離れていても、私を助けてくれる。


 さっきまで一人で気を張っていたのに、そんなふうに安心させてくれたら……

 泣きつきたくなるじゃないですか。