三回目のデート



「ごめんごめん。でも……呼んでくれて嬉しかったよ」

「……ホントに?」

「ホントに決まってるっしょ!好きなコに名前で呼ばれるの、何気に夢だったし。
 それにさ、映見は十分彼女らしいことをしてるよ。その格好とかもそうだし、疲れてるのを気づかって好きなカフェオレを買ってくれたり……
 あとさ、映見の言葉遣いが、だんだんと自然になっていってるし。それって、俺に心を許してきてるってことだろう?」

「言葉遣い?あ、全然気づかなかった……」


 確かに、先輩の前で無理して振る舞おうとしなくなってきたかも……

 それは……先輩が、私のことを受け入れてくれてるから。だからきっと……安心して自然になれたんだと思う。


「それと……情けなく感じるのは俺の方なんですけどー」

「え!?何で先輩が!?」


 私からしたら、どこが情けないのかわからないんですけど。


「誕生日も聞き忘れるし、映見の弟クンの名前も間違えるし……
 コンビニでの時も、かなりオロオロしちゃったし……他の人だったら、『この人、大丈夫かしら?』って、不安がったりすると思うよ。
 なのに映見は、笑って受け入れてくれるから……俺、無理してカッコつけなくていいんだって思える」


 先輩も、そんなふうに思っててくれてたなんて……


「先輩は……もともと自然じゃないですか」

「こう見えても……カッコいいところ見せなきゃって意気込んでたんだけど」

「意気込まなくても、ステキですっ」

「え?」

「私は……ありのままの先輩が、ステキだと思ってます」


 なんか、大胆なことを言っちゃった……ドキドキしすぎて胸が苦しい。


「映見……ありがとう」


 わっ……頭撫でてきた。

 先輩をうまく見ることが出来なくて、ひたすら下を見ていた。