三回目のデート

*


「え?先輩……ここ?」

「そ、ここ♪」


 映見が戸惑うのも無理はない。

 なぜなら俺が連れてきたのは、海沿いにあるただの駐車場だから。

『ある』サプライズをするために。

 えーと、どこに停めたっけなー……あ、あった!


「これこれ。この黒のミニバン」

「はい……で、先輩?……この車が、どうかしたんですか?」


 まだ全然ピンときてないみたいだ。そりゃそうか。


「んふふっ……ねぇ彼女ー。これから俺とドライブしない?」


 と、わざとチャラく言って、ポケットから取り出して見せた。

 それは……