「せっ、先輩。何か変ですか?」 変だよ……カサッとするし。 なんか怪しい。あの一輝君のことだから……何かしたんじゃ……。 「……映見、髪飾りがずれてるから刺し直すよ」 カサッとしたことは隠して、ウソをついた。 「あ、そうなんですか?じゃあ……お願いします」 映見の背後に立って、髪飾りを刺し直すフリして、怪しい部分を探った。 それでも、せっかくの可愛い髪型を崩さないように、丁寧に髪の中をかき分けた。 (……何だこれ?) 髪の中から、ピンク色をしたビニールっぽい物が……。