三回目のデート



「あ。じゃあ髪も……友達が?」

「あ、いえ。コレは……実は、弟がしてくれたんです」

「えっ!?あの弟クンが!?」


 思わず目を合わすと、映見がはにかんで笑った。


「そうなんです。今まで付き合ってきた彼女達の髪をいじっているうちに、上手くなったみたいです」


 今までの彼女達って……さすが、女好きと言うだけあるな。


「へぇ~、これをカズキ君がねー……」

「ふふっ、先輩……『イッキ』ですよ」


 映見は笑いながら訂正した。


「……あ。あの『イッキ』君がねー」


 ヤバ。また間違えた。彼女の弟の名前なのにー。