「それじゃあ、三回目のデートなんだからさぁ……そろそろ……ねぇ♪」 果奈ったら、なんかすごいニヤニヤしながらヒジを突いてくる。 「そろそろって……何が?」 「んもうっ!言わせないでよぉ!」 「ちょ、痛ぁ!」 肩を思いっきり叩かれた。 そして更に、私の耳元に口を近づけてきた。 え、何を言うの? 「そろそろっつったらぁ…… 『キ・ス』……でっしょ~う♪」 「!!キッ……」 かっ、果奈ぁ~~! たった二文字でも、私には勇気のいる言葉で……とても、口に出しきれなかった。