あと少し

久しぶりに同じベッドで寝る
人肌の温もりが気持ちいい


『ケホッケホッ…ケホッ』


「大丈夫か?」


『ごめんね、起こしちゃって』


「大丈夫だよ、辛かったら
いつでも起こしていいから」


『うん…』



彼女が落ち着くまで背中を
一定のリズムでトントンとした


彼女の寝顔を見ると
余命1ヶ月ということを忘れてしまいそうだ
本当に彼女がいなくなるのかと思うと
悲しくて怖くてたまらなかった


その日の夜は彼女にバレないように
息を殺して泣いた