あと少し

あれから1年後


僕は彼女と過ごした家に
まだ住んでいる


この家を離れると
彼女との記憶がなくなってしまう気が
してならなかったからだ


結局1年たっても僕は彼女に
へばりついているだけで
前になんて進めていなかった




僕は彼女のお墓へ向かった



「ごめんね、咲
こんなに弱い僕で
前に進むにはまだ少し時間が
いるみたい
後、僕はまだやり残したことがあるから
咲のところに行けないけど
必ず咲を迎えに行くからね
それじゃ、また来るよ」



――END