アイドル君と私



すると、廉が網フェンス越しに園内の中を指差した。


「あの木に俺、イタズラしたなぁ〜」


「えっ…?」


「あの滑り台の隣の木、まだあるんだ?」


「えっ…えっと……どういう事?」


「ははっ、咲ちゃんがそんな真剣な顔しなくてもっ」


「えっ!?いや、だって…何が何だかっ」


「ははっ、ゴメンゴメン、そうだよね?」


そう笑うと、廉は再び園内を見つめる。


「実は…俺もここの園児だったんだ」


「えっ……」


今、なんて…?


「ここの出身なんだよ?」


えっ


私は幼稚園を見た後、再度廉くんを見た。


「ええ――っ!!??」


咲は思わず大声を出す。


その声に、近所を歩いてた人に振り返られ、
咲は慌てて口を塞いだ。


そんな咲の姿に、廉が笑いだす。