アイドル君と私



窓からの景色を見ながら 私はそう思っていた。


そして、私の通ってた幼稚園への道を案内している途中…。


「あっ、次は…」


「右でしょ?」


「……えっ?」


「違う?」


「…ううん、右…」


「オッケー」


そして、車は右へ曲がった。


なんで…?


看板でも出てたっけ?


「あの…廉くん」


そう言いかけた時
車が止まった。


「はい、着いたよ?」


「えっ…?」


「ここでしょ?咲ちゃんの通ってた幼稚園って」


廉の窓の向こうには、見覚えのある幼稚園が。


「……どうして?」


「えっ?」


「何で分かったの?」


私の問いかけに、廉くんは優しい笑みだけ返して車から降りた。


私もそんな廉くんを見て、車から降りる。


もう、幼稚園には園児はいない様子だ。