アイドル君と私



その夜、咲は自分から勇介を呼び出していた。


勇介が帰りに通るからと、咲の家の近くの明かりの灯る橋に咲は立っていた。


咲は少し緊張な面持ちで川を眺める。


と、そこへ勇介がやってきた。


「…咲っ」


「……勇介くん」


勇介は、いつもの様にニコッと笑顔を浮かべながら咲を見る。


すると咲は勇介の方を向き、カバンから勇介からもらった指輪の入った箱を出した。


「勇介くん…これ…返すね?」


「…えっ…」


「…ごめんなさいっ…」


頭を下げて、咲は勇介に箱を返す。


勇介は小さく息を吐き、箱を受け取った。


「…咲……ワガママだけど、俺理由が聞きたい…」