毎日のように、メールのやり取りをしてた廉と咲。


その日、廉は咲に初めてメールを送らなかった…。


後日


Retの仕事の日。


3人はアルバムのレコーディングをしていた。


社長に言われたあの日から…
廉はずっと一人考えていた。


そして、なかなか思った歌声が出せずに、
廉は一旦ソファーに座る。


「ごめん…三井さんっ」


「いや…気にすんなっ、落ち着いたらまた再開しよう」


「…うんっ」


「ところで…廉っ、おまえ…どっか調子悪いのか?」


「えっ…?」


廉が驚いた顔で三井を見る。


「…顔色が悪いな…」


「いやっ…大丈夫ですよ?」


三井は眉間にシワを寄せる。


「おいっ、拓海っ江真っ」


三井は奥にいた2人に声をかける。


2人は、廉と三井の元へ。


「どうしたんですか?三井さんっ」


「廉のマネージャーに連絡出来るか?」


「…えっ?」


何の事か分からずに、三井が廉の肩を支えてるのを見て…江真はハッとする。


「ちょっと…いいっすか?」


そう言うと江真は廉のそばに行き、
廉の額に手を当てる。


そして、江真は驚いた顔をする。


「廉っ…おまえ…」


「廉くん、もしかして体調悪いの?」


「えっ!?いや…そんなことねーよっ」


必死に笑顔を作る廉に、2人は顔を見合わせる。