アイドル君と私



私、何話したらいいのか…分からない。


手を下げ、咲は少しうつむく。


すると隣にいた廉が、口を開く。


「……病気だったんだ…」


「えっ…?」


「俺がデビューする前から言われてて…」


「そっ…かぁ…」


「でも、デビューした姿見せられて良かったよっ」


そう言って、廉は笑った。


その笑顔に咲の胸が
ズキンッ…と鳴る。


どうして?


そんなに真っ直ぐに笑えるの…?


廉くんって、
やっぱり強い人なのかなぁ…?


「じゃあ俺、ちょっと水くみに行ってくるね?」


「あっ…うん」


廉が水をくみにその場を離れると、咲はお墓をボーッと眺める。


「大丈夫?咲ちゃんっ」


「…えっ?」


友香里に話しかけられ、咲は振り向いた。