アイドル君と私



そっか…?


時間もあんまりなさそうだもんね?


「あっ…でも、実家からはたまに食料の荷物が届くんだよね?姉ちゃんからっ」


「えっ?そうなの?」


「うん、いいよって、言ってるんだけど…男一人だし、忙しいの心配して送ってくれてるみたいなんだけどね?」


「そっか…?」


でも…“お姉ちゃん”?

あれ…?お母さんじゃなくて?


咲の頭に少し疑問がよぎった時、隣で廉が口を開いた。


「あ~何か、夕飯の話してたらお腹空いてきたね?」


「あっ…うんっ」


「どうする?どっか行ってくる?それとも何か頼む?…ってでもなぁ~」


廉が頭をポリポリとかく。


そんな廉を見て、咲は思い切って口を開いた。


「廉くん…」


「ん?なに?」


「あの…良かったら冷蔵庫の中見せてもらってもいい?」


「えっ…!?」


「あの…簡単な物で良かったら、私が作ろうかな…って」


そう言うと咲は、自信なさげにうつむいた。