アイドル君と私



笹原に泣き顔を見られたと思った咲は、視線をそらす。


「……おまえっ……」


「すみません…今、帰るとこです」


「なに?渡せなかったのかよ?」


「……そういんじゃ」


「じゃあ…なに?」


「いえ…すみません」


そう言って咲が立ち上がった時、


「…バカかッ!」


冷えきった咲の手を取る笹原。


「外で待ってるヤツがいるかっ!!」


咲は笹原の勢いにただ驚く。


「……すみません」


すると、笹原はそのまま咲の手を引っ張った。


「……えっ!?」


「とにかく、送るからっ」


「えっ!?ちょっと…」


強引に笹原に引っ張られ、笹原の車が停まってる駐車場に着く。


「あの…私、ちゃんとバスで帰れますからっ」


「うるせっ」


「いや…本当に…」


「俺が気になるんだよっ!!上司の命令だ、言うこと聞けっ」


笹原に怒鳴られ、
ただビックリする咲。