アイドル君と私



「咲ちゃん!ホントにいーって!」


そんな廉の声と同時に、咲の手が廉の手によって止められる。


廉の手、すぐ目の前で廉は必死な顔をしている。

「……廉……く…」


「お願いだから、また酷くなったら俺、心配しちゃうから…」


「………!!」


ドッキン…と、咲の胸の中で確実に今までで一番大きく鳴った気がした。


咲は赤い顔で廉を見る。
廉も咲の手を握ったまま見つめてきた。


ドキドキが鳴り続ける咲は、絶え切れずに…手を離してしまう。


「ご…ごめんなさいっ」


「あっ、いや…」


廉は少し戸惑って、離れた手で頭をかく。


「でも俺は本当に大丈夫だから…座って?咲ちゃん」


廉の言葉に、咲は頷いて廉の前に座る。


2人はお茶を飲んで少しの間沈黙になる。