アイドル君と私



廉の優しさに、咲は少しほっこりしてしまう。


和んでる場合じゃない !


「あの…何でここ?っていうか、その…」


「あっ…うん、ゴメンね?ちゃんと説明してなくて…っていうか、中入って良かった?」


「えっ…?」


「突然来ちゃったし…俺、これ渡したら帰ろうかと…」


「それは全然いいんだけど…」


だって、廊下にいた方が目立つよ、きっと。


「あの…もしかして、本屋の望…っていうか、私と同い年ぐらいの女の子から聞いたの?」


「うん…そう、咲ちゃん本屋にいるかなって思って…俺今日休みだし…」


少し照れくさそうに話す廉。


「そ…そうなんだ?」


「何かでも、家に押し掛ける形になってゴメンね?」


「ううんっ、それは…」


「その…本屋の望ちゃん…?がちょうどカウンターにいて“今日星野さんは?”って聞いたら…“休んでる”って聞いて」


「…うん?」