「あの、……分からないです」 言葉の後ろの方が尻すぼみして 聞こえなかったみたいだけど わたしのおろおろした態度で 何を言っていたか だいたい察してくれたみたいで、 そっか残念だ…と落ち込んでしまった。 『俺、同じクラスの 宿屋 怜(やどや れい)だけど これで分かるかな?』 ……っ、あぁ!! いつも体育がバスケの時 1番はしゃいでた人!! 思い出した茜は 頭を上下に何回も勢いよく振った。