ピピピピピピ!!!!!
文化祭の疲れで早めに寝た朝。
「ん?寝坊した!」
1時間時計が遅かったせいで寝坊。
朝ごはんも食べないで急いで準備をして、家を飛び出した。

なんとか間に合った。
先生もまだ来ていない。
「実久ってギリギリ多くない?」
そう言ってきたのは、学年でも順位がすごく上の、バスケ部。今野綾香。
去年も同じクラス。
「間に合ったからいいの~」
視線を感じたので横を見ると、テニス部部長、佐藤結衣がこっちを見て、
「実久はアホだもんね」
と言ってきた。
みんなして失礼だな…。
「はい、席に着いて」
先生が教室に入ってくるなりみんなが席に着きはじめたとき、嫌な予感。
「はい、あと2週間後テストだから朝は勉強!」
的中してしまった。
テストの存在をすっかり忘れていた。
数学わかんない…。
その瞬間、拓哉君が頭に浮かんだ。
教えてもらえるか聞いてみよう!

家に帰ってきて、拓哉君にメールしてみた。
『おつかれ!ねえ、拓哉君数学得意?』
色々聞いた結果、友達と勉強会をする予定がもうあったらしく、教えてはもらえそうにない感じになった。
一緒に勉強したかったな…。
クヨクヨしててもしょうがない!
自分でやることにした。

全然わかんない…。
拓哉君のバカー!