夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「つ、疲れた……」

「おい、大丈夫か?」


プールサイドで倒れこむ私を憐れむ様に見下ろす高岡くん。
部活も終わり、私たち以外の部員たちは帰っていった。
先生は少し外していて、今この場には私たちしかいない。


「だ、大丈夫じゃないかも……」


上がる息を整えながら視線だけを高岡くんに向ける。
起き上がる元気すら今の私にはなかった。

あれから、先生の指導の下、筋トレをした。
だけど中学の時に比べたら体力が大幅に無くなっていた。
しかも、あり得ないくらい腹筋やら背筋をやったんだが。

ほぼ先生は私についてくれて、サポートもしてくれた。
でも、その顔はどこか悪戯っ子の様な顔をしていた気がするのは私の気のせいだろうか。
それに同調をする様に高岡くんは頷いていた。


「あれだけ筋トレさせられたら、大丈夫な訳ないか。
って言うかお前……先生に何かしたのか?」

「え?」

「何か嫌がらせの範囲の様な気がするがな」


苦笑いをしながら高岡くんは、倒れている私のすぐ横に座った。


「何もしてないよ!」

「だよなー……。
先生もそんな事で仕返しする様なタイプじゃないし」

「って言うか、高岡くんだって今日はキツかったんじゃないの?」


先生が出した指示の中に『高岡くんは、いつもの練習の5倍をこなして下さい』というのがあった。
他の先輩たちは、いつもと同じ量みたいだったが。


「まあ、キツくないと言えば嘘になるな。
でも、泳ぐのは何より楽しいし、全然平気だ!」

「そっかー流石だね」


あまりにも嬉しそうに言うから私まで笑ってしまう。
本当に泳ぐ事が好きなんだな。


「お前も泳ぐってなれば嬉しいだろ?
例えどんな練習量でも」

「まあね!私さ、昔から泳ぎ始めたらずっと泳ぎたがる人だから、よく監督とかに怒られてた!」

「あ!俺も俺も!!」

「本当に!?」


意外な共通点に2人で笑い合う。