夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「……ん……た……せ……」


真っ暗な視界の中で誰かの声が聞こえる気がする。
でも目を開けるのも面倒くさいし。
体どころか指1本を動かす事もままならない。
だからこのまま寝ていたい。
だから静かにしていて。


「高瀬さん!」

「……」


眠ろうとした時、呼ばれ慣れている名前が耳に入ってくる。
なによ私を呼んでいるの?
それは分かっていたが何も反応をする事が出来ない。
静かにしてよ、私は眠たいの。
だから放っておいて。


「……すみません」


何で謝って。
そう思った時、唇が優しく包み込まれた。
唇に何かが当たっている?

柔らかくて、温かい。
これって。

「ゴホッ……」


いきなり苦しくなって口から水が出たと思ったら体が少し軽くなっていく。


「高瀬さん!!大丈夫ですか!?」

「せ……先生……?」


目を開けばぼやける視界に先生が映った。
しかも泣きそうな顔しているし。
って言うか。


「どうしてここに……」

「学校に用事があったので少し寄ってみたんです。
それより……大丈夫ですか?」


ああ。
じゃあ先生が来なかったら私は。
この世にいなかったのか。
そう思うとゾッとして言葉が出なくなった。


「高瀬さんが無事で……。
……本当に良かった……」


先生はそう言うと私の体を優しく抱きしめてくれる。