夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

どうして?
どうして私はあの場所に立っていないの?
あそこは私の居場所だったはずだ。
ほんの数年前までは、私も確かにあそこにいた。
他に取り柄は何にもないけれど泳ぐ事だけは誰にも負けたくなかった。

水泳だけが。
泳ぐ事だけが私の生甲斐だったのに。


「何で私は逃げ出したんだ……!!」


崩れ落ちる様にその場でしゃがみ込む。
私は何をしているのだろうか。
こんなに胸が苦しいのは私が水泳を好きだから。
今でも泳ぎたいから。
それが分かっているのに何で行動に移さないの?
ぎゅっと掌を握りしめる。
爪が食い込むくらいに強く。


「もうっ……何でよ……」


頭に浮かぶのはいつだってあの人の顔。
ニヤリと怪しい笑みを浮かべて私の事を見下ろす三井先生の顔。
彼が頭から離れない。
離れないの。