夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「それと……ちゃんとご両親と話ししろよ」

「え?」

「高瀬先生も心配してたぞ、君の事」


お父さんが……。
思わず俯いてしまった。

あの選抜合宿が終わった後、家に帰って謝ろうとしたけどお父さんもお母さんの態度はいつも通りで、謝る機会を逃してしまった。
だからそれに甘えて今まで来てしまったけれど。
やっぱりこのままじゃ駄目だよね。
また私がこうして水泳と向き合えたのも、ずっと1番近くで私を支えてくれたお母さんたちのお蔭なんだから。


「……はい。
今日……ちゃんと話して“ありがとう”と“ごめんなさい”を伝えます」

「……それがいい。
高瀬先生も奥さんも君が大切なんだ。
家族の支えがあったからこそ、真希はこうしてココにいる事が出来る。
……そうだろ……?」

「はい」


力強く頷けば原田選手はグシャグシャと少し乱暴に私の頭を撫でまわした。
信号待ちで止まっていた車の中で、私と原田選手は笑い合う。

お父さんって結構、凄い人なのかもしれない。
だって、先生といい、原田選手といい……。
こんなに心の優しい人たちの担任をしていたのだから。
しかも2人ともお父さんを信頼してくれているみたいだし。

もし、お父さんが先生たちの担任じゃなかったら。
先生や原田選手とこんなに近くで笑い合えただろうか?

その答えは分からないけれど。
こんな素敵な運命は他にない。
先生に原田選手に出逢えて……本当に良かった……。